1. フェンダーレスキットを組立てる前の準備をします
整備記録「フェンダーレスキット交換1【取外し】」の続きとなります。
取り付けるフェンダーレスキットは、R&G製 LP0162BKとなります。
このキットはボルトオン(ポン付け)ではなく、以下を準備しなければいけません。
- ナンバー灯の配線加工
ギボシ端子が付いていますが、車体側の配線を加工する必要があります。 - リフレクター(反射板)のブラケットへの取付け
リフレクターは、キットに入っていますが、ブラケットに付ける方法を考える必要があります。
リフレクターの取付けは、「面倒くさい…」と一瞬思うかもしれませんが、安全のために必ず付けましょう。
また、道路運送車両法の保安基準第38条の別添53で詳細が定められており、基準を満たさないと、整備不良で検挙される可能性があるとのこと。
さらに、上記の2項目に加え、仮組で気がついた点を工夫します。
この記事より、以下を知ることができます。
- フェンダーレスキット取付け部から水が入らないようにする工夫
- 脱着を容易にするナンバー灯の配線加工
- リフレクターの作製
作業日 | 2021年 7月 4日 |
目的 | チューニング・カスタマイズ |
Shop or DIY | DIY |
難易度 | |
作業時間 | 3時間 |
費用 | 14,461円 |
使うもの:
No. | 名称 | メーカー | 型番 | 数量 | 金額[円] | 今回購入 |
1 | マイクロファイバークロス | – | – | 1 | (197) | |
2 | エプトシーラー (10mm幅) (発泡シール剤) | 日東電工 | 686 | 1 | (307) | |
ST5 | フェンダーレスキット | R&G | LP0162BK | 1 | 14,065 | ○ |
3 | 圧着ペンチ | ホーザン | P-704 | 1 | 4,895 | |
4 | 圧着工具 | ホーザン | P-706 | 1 | 6,743 | |
5 | ピンコンタクト (圧着端子) | JST | SYM-001T-P0.6 | 2 | 14 | |
6 | リセプタクルハウジング (コネクター) | JST | SMR-02V-B | 1 | 15 | |
7 | ボンドウルトラ多用途SU (接着剤) | コニシ | #04592 | 1 | (615) | |
ST14 | ステー (15×100mm) | 八幡ねじ | 186 | 1 | 198 | ○ |
ST14 | 超低頭キャップ M6×8 | 八幡ねじ | 619 | 1 | 198 | ○ |
ST14 | フランジナット M6 | – | – | 1 | 16 | |
8 | ポロンスポンジロール (粘着剤付きスポンジシート) | INOAC | L32-1.550MT | 1 | (549) | |
9 | コンパスカッター | OLFA | 57B | 1 | (505) | |
28,317 | 14,461 |
2. フェンダーレスキット取付け準備(STEP 1~15)
シートレール清掃
<シートレール清掃>
フェンダーレスキットを取り付ける前に、マイクロファイバークロスでシートレールを水拭きします。
カーシャンプーを付けて洗いたいところですが、防水ではないコネクターが多数使われていたので、やめておきました。
フラップガード取付け部
<フラップガード取付け部>
写真はエンジンコントロールユニットをどかした状態となります。
純正のフラップガードを固定するねじ(3ヶ所)が見えます。
フラップガードは、シートレールに溶接されたブラケットにしっかり固定されているんですね。
フェンダーレスキットも、このねじを利用して固定します。
発泡シール材貼付け1
それでは、車体側の準備をしていきます。
まずは取付け部の加工から。
取付け部を確かめたところ、マッドガードとシートレールのブラケットの間に、すき間があることに気が付きました。
水がマッドガードの内側に入らないようにするため、このすき間を塞ぐことにしました。
<発泡シール材貼付け1>
100mm程で切断した発泡シール材(10mm幅)を、シートレールのブラケットに貼り付けます。
マッドガードを付けた状態
<マッドガードを付けた状態>
マッドガードを付けて、発泡シール材がすき間を塞いでいることを確かめました。
発泡シール材貼付け2
次に、ブラケットの上部からフレーム側へ水が入らないようにするため、一工夫します。
<発泡シール材貼付け2>
車体の穴をブラケット上に転写します。
そして、発泡シール材(10mm幅)を、その線に沿うように貼り付けました。
しかし、
- 説明書に防水の指示がない
- 配線を通すグロメットの厚さは15mmもあり、水ががからないよう配慮されている
ことから、本来ブラケットの上面は水が入ってもよい構造のようです。
発砲シール材を貼付た状態
<発砲シール材を貼付た状態>
多少いびつですが、こんな感じになりました。
写真左端の部分(車体前方部分)は部品との干渉を避けるため、5mm幅で貼り付けています。
見たことはないのですが、恐らく純正のフラップガードの取り付け部の形そのものだと思います。
ナンバー灯の配線外し
次に配線を加工します。
<ナンバー灯の配線外し>
ナンバー灯の中間配線のコネクターを外します。
白い突起を押しながら引っ張ると外れます。
ナンバー灯の配線確認
<ナンバー灯の配線確認>
左: 中間配線
右: ナンバー灯
ナンバー灯のギボシ端子はプラス・マイナスともオスなので、中間配線と合いません。
赤枠で括った部分をメス端子に交換するのが一番近道な気がしますが、折角なので、手持ちのコネクターに交換することにしました。
汎用コネクター外し
<汎用コネクター外し>
汎用コネクターを外します。
黄色のロックを持ち上げ、配線を持ち上げると外れます。
なるほど、配線を固定する方法は、エレクトロタップと同じなのですね。
配線加工
<配線加工>
汎用コネクターとの接続で傷んだ部分を切断し、
- 外覆をむき
- 圧着端子をかしめます
コネクター取付け
<コネクター取付け>
圧着した端子をコネクターに差し込みます。
コネクターの状態
<コネクターの状態>
こんな感じで中間配線が仕上がりました。
外す機会は少ないと思いますが、ギボシ端子(2ヶ所)を抜き差しするよりは、このコネクターの脱着の方が楽なはず。
(ナンバー灯の配線加工は、次回の整備記録「フェンダーレスキット交換3【組立て】」で行います。)
ナンバー灯とシュラウド
それでは、ブラケットに取り付ける部品を準備していきます。
まずは、ナンバー灯から。
<ナンバー灯とシュラウド>
説明書に「シュラウド(覆い)をナンバー灯に接着する」と太字で書いてあるのですが、最初何のことか理解できませんでした。
というのも、シュラウドとナンバー灯は仮組されていて、一体だったからです。
実は不用意に落とした時に、シュラウドが外れて、始めて気が付いたのでした。
なので、シュラウドとナンバー灯を接着します。
これに気が付かないまま取り付けて、しばらく走ったらシュラウドが無くなっていたなんてケースもあり得そう。
リフレクターの部品
<リフレクターの部品>
次にリフレクターを準備します。
キットには丸いリフレクターのみ入っていたので、それ以外は、自分で準備しました。
- ブラケット
100mmのステーを準備 取り付けた時、垂直に近づくよう曲げました - ブラケットと固定するボルト・ナット
ナンバープレートに重なるため、低頭ボルトを準備 - リフレクターのサポート
落下防止のため、粘着剤付きスポンジシートを準備
ところで、私はキットのリフレクターを使いましたが、取り外した市販のリフレクター(ナンバープレートと一緒に挟むタイプ)を使用する方法もあります。
リフレクターを組立てた状態
<リフレクターを組立てた状態(表側)>
こんな感じになりました。
リフレクターは両面テープで固定しますが、片側だけだとはがれそうな気がしたので、ステーを包み込むように裏側から補強しました。
裏側が厚ぼったくなりましたが、強度は抜群。
これならば、簡単に落ちることはなさそうです。
今回、コンパスカッターを購入し、スポンジシートを切り出したのですが、楽しくて無駄に切ってしまいました。(笑)
フェンダーレスキット交換3【組立て】へ続く。
3. まとめ
フェンダーレスキットを付ける前の準備をまとめました。
車種専用のキットであっても、多少の加工を求められることが多いです。
加工するのは面倒かもしれませんが、逆にとらえると創意工夫の余地があり、このブログのタイトル「チョットこだわる」ところにつながります。
次回はいよいよ、フェンダーレスキットに、ナンバー灯・リフレクター・ウィンカー等を取り付けます。
- 発泡シール材で、水がマッドガードの内側に入ることを防ぐ
- ナンバー灯の配線にコネクターを付けて、脱着を容易にする
- ナンバー灯とシュラウドは、接着されていないので注意する
- リフレクターは、ステーとスポンジシートで加工する