3回目の今回は、ドライブレコーダーのカメラのブラケットを作ります。
整備記録「ドライブレコーダー取付け1【取付け検討】」にて決めた位置に固定するため、以下を意識して作ります。
- カメラとブラケットが、車体に当たらない形・位置とする
- カメラとブラケットの固定方法
また、何かが当たっても簡単に曲がらないようにするため、今回は少し厚めの2mmの板を使います。
この記事より、以下を知ることができます。
- ドライブレコーダーカメラのブラケットの作り方
- ブラケットと車体・カメラの固定方法
作業日 | 2023年 2月 5日 |
目的 | チューニング・カスタマイズ |
Shop or DIY | DIY |
難易度 | |
作業時間 | 12時間 |
費用 | 4,130円 |
作業日は2023年2月5日としましたが、STEP 9以降は11月に入ってから作業しました。
1. 使うもの

No. | 名称 | メーカー | 型番 | 数量 | 金額[円] | 今回購入したもの |
ST2 | ユニホビー アルミ板 (2.0mm) | 光 | HA2013 | 1 | 527 | ○ |
1 | けがき針ペンシルタイプ | ストレート | 19-640 | 1 | 980 | |
2 | ハンドソー | – | – | 1 | 670 | |
3 | 鉄やすり | – | – | 1 | 417 | |
4 | ホームバイス 90mm | 藤原産業 | 220915 | 1 | (4,398) | |
5 | 電動ドリル | ボッシュ | GBM13RE | 1 | 22,880 | |
6 | ドリル刃 (13mm他, 2.5, 5, 10mm) | – | – | 各1 | 1,768 | |
ST6 | 耐水ペーパー (#800) | 高儀 | – | 1 | 148 | ○ |
7 | ハンマー | – | – | 1 | 1,648 | |
ST8 | うすづけパテ | ソフト99 | 006 | 1 | 632 | ○ |
ST10 | ドリル刃 (4mm) | – | – | 1 | 120 | |
8 | L形ロング六角棒レンチ (2.5mm) | KTC | HLD150-2.5 | 1 | 495 | |
ST15 | アルミ角棒 (8×8mm) | 光 | AS6081 | 1 | 912 | ○ |
ST16 | ドリル刃 (1.6mm) | – | – | 1 | 140 | |
9 | タップハンドル | – | – | 1 | 912 | |
10 | タップ (M2×0.4) | モノタロウ | 31466113 | 1 | 692 | ○ |
ST20 | さら小ねじ (M2×4) | 八幡ねじ | 582 | 1 | 140 | ○ |
11 | プラスドライバー (No. 00×75) | ベッセル | 125604 | 1 | 417 | |
12 | アロンアルファ EXTRA 耐衝撃 | コニシ | – | 1 | 659 | |
13 | ねじロック剤 | ロックタイト | 243 | 1 | 879 | |
ST27 | ペイント つや消し黒 | ソフト99 | – | 1 | 1,079 | ○ |
40,513 | 4,130 |
2. ドライブレコーダー取付け3【カメラのブラケット作製】(STEP1~29)
ボール紙で作ったサンプル

<ボール紙で作ったサンプル>
まず、ボール紙を車体にあてながら、形状・位置を合わせた、サンプルを作りました。
このサンプルを元にして、アルミ板から作っていきます。
アルミ板ケガキ
まずは、作るのが大変そうなリアのブラケットから。

<アルミ板ケガキ>
ケガキ棒で、
- 切断する位置
- 折り曲げる位置
- 穴を開ける位置
に、印を付けます。
アルミ板切出し1

<アルミ板切出し1>
ハンドソーを使って、切り出します。
インターネットを見ると、Pカッター等で切り込みを入れると、折ることができるようですね。
外形を切り出す時には、その方が楽かもしれません。
アルミ板切出し2

<アルミ板切出し2>
ハンドソーの切り口をやすりで整えます。
極端な凹凸とバリを取り除きます。
アルミ板穴開け1

<アルミ板穴開け1>
ドリルで、13mmの穴(2ヶ所)と2.5mm(1ヶ所)を開けます。
13mmの穴は削り易さを優先し、2.5mm→5mm→10mm→13mmと穴を広げていきました。
ナンバープレートのボルトは6mmですが、13mmを開けた理由は別途。
2.5mmの穴はカメラを固定する台座用の穴です。
切り口と表面の仕上げ
平板のうちに切り口を仕上げるのと、加工時に付いてしまった表面の細かい傷を取り除きます。

<切り口と表面の仕上げ>
紙やすり(#800)で、削ります。
塗装の足付けも兼ねています。
アルミ板曲げ1

<アルミ板曲げ1>
バイスにアルミ板を挟み、ハンマーで叩いて折り曲げます。
鋭角に曲げるため、斜めに削ったフラットバーを準備しました。
傷のパテ埋め

<傷のパテ埋め>
STEP 6で済ませたかったのですが、想像以上に表面を傷付けてしまったので、パテで埋めて修正しました。
アルミ板切出し3
次にフロントのブラケットを作製します。
リアで切り取った部分を使います。

<アルミ板切出し3>
こちらも、ハンドソーを使って切り出します。
ハンドソーは、押さえるのも切るのも力がいるので、結構疲れるんですよね。
刃が摩耗しているのかな?
そのあと、切り口をやすりで整えます。
アルミ板穴開け2

<アルミ板穴開け2>
ドリルで、4mm(1ヶ所)と2.5mm(1ヶ所)を開けます。
ちなみに2.5mmの穴には、皿もみも加工しています。
アルミ板曲げ2

<アルミ板曲げ2>
バイスにアルミ板を挟み、ハンマーで叩いて折り曲げます。
フロントは90度に曲げます。
そして、パテで表面の傷を埋めました。
カメラステーの台座
次にカメラの固定方法を考えます。

<カメラステーの台座>
ドライブレコーダーに同梱されているカメラステーの台座は、簡単に取付けることができ、しかも頑丈です。
これで固定しておけば、まず、外れることはないでしょう。
でも、汎用性を持たせているので、どうしても後付け感が出てしまうんですよね。
それに、台座の凹みに泥が入ると、洗うのが大変そうだし…
そこで、カメラを固定する部分も、今回作ってみることにしました。
カメラステー取外し
まず、カメラステーを外してみます。

<カメラステー取外し>
ヘキサゴンレンチ(2.5mm)で、カメラ及びカメラステーを固定するねじを外します。
この1ヶ所を外せば、全ての部品が外せます。
カメラステーの構成部品
カメラステーの構成部品を確かめます。

<カメラステーの構成部品>
上から、
- 台座
- M4ねじ
- カラー
- カメラリング
ブロックを自作し、4.カメラリングで挟み込んで、2.M4ねじで締め付けることにします。
アルミ棒切出し
それでは、ブロックの作製に取り掛かります。
8mmの角棒から切り出します。

<アルミ棒切出し>
フロント・リアとも同じものを使うので、約1mの材料から7mm幅で、2個切り出します。
1m売りしか見つけられなかったので、残りはデッドストック…
こうして(Green)^2宅には大量の材料が溜まっていくのでした。(笑)
アルミ棒穴開け

<アルミ棒穴開け>
ドリルで、4mmと1.6mmの穴を開けます。
4mm: カメラリングを固定するねじを通す穴
1.6mm: ブロックをブラケットに固定するねじ(M2)の下穴
となります。
穴を開けたブロック

<穴を開けたブロック>
1個については、4mmの穴を開けたのですが、穴の位置がずれてしまったため、5mmに拡大して帳尻を合わせました。
ねじ加工

<ねじ加工>
1.6mmの穴にタップ(M2)を通します。
径が小さいのでタップを折らないように注意しながら、ハンドルを回していきます。
加工したブラケットとブロック

<加工したブラケットとブロック>
このように、仕上がりました。
穴の大きさが違ったり、形がいびつだったりしますが、ワンオフ感が出ているということで…
ブラケット仮組
次に、ブラケットを仮組みします。

<ブラケット仮組>
皿ねじ(M2)を使って、ブラケットに台座を固定します。
ブラケットと台座の固定は接着を使いますが、仮組の状態でカメラの位置を調整できるようにねじを設けました。
カメラ仮付け

<カメラ仮付け>
カメラリングをブロックに挟み、ヘキサゴンレンチ(2.5mm)で、M4ねじを締め付けます。
仮付けしたカメラ

<仮付けしたカメラ>
ブラケットにカメラを付けると、このようになりました。
結構、試行錯誤を繰り返したので、形になると正直にうれしいです。
カメラの取付け確認
次に、ブラケットを車体に仮付けし、
- カメラの画像範囲
- カメラの角度調整
- 他の部品との干渉
を確かめます。
車体に取り付けた写真は、楽しみに取っておきます。
カメラの調整

カメラの調整
ミツバサンコーワ EDR-21Aクイックマニュアルより
カメラの位置は、
- 上下方向
- 回転方向
を取り付け後に調整できるのですが、 - 水平方向
については、STEP 21のねじを使って、調整できるようにしました。
なお、同梱のカメラステーを使う場合は、水平方向は両面テープ等で車体に取り付ける時に調整します。
位置が定まったら、黒いマーカーでブロックの位置に印を付けておきます。
ブロックの接着
それでは、ブラケットにブロックを固定します。

<ブロックの接着>
STEP 23で調整した角度に合わせ、
- 接着剤を付けて、ブロックを接着し
- ねじロック剤を付けて、ねじを締め付けます
ブロックを接着したブラケット

<ブロックを接着したブラケット>
いよいよ、形になってきました。
ブラケット塗装

<ブラケット塗装>
あとは、塗装をして、仕上げます。
写真を撮る時、スプレーを動かさずに噴き付けたので、ムラになってしまった…
カメラの色に合わせつや消し黒を選びました。
今回はパテと接着剤を使ったので、耐熱温度の関係で、焼付け塗装はできませんでした。
4回程、塗装と乾燥を繰り返しました。
塗装したブラケット

<表側>
左: フロント用
右: リア用
このように、仕上がりました。

<裏側>
左: フロント用
右: リア用
つや消しなので、多少塗装の仕上がりがムラになっても目立たない気がします。
カメラを付けた状態

<カメラを付けた状態>
左: フロント用
右: リア用
このように、なりました。
シンプルで、統一感があって良いですね。
整備記録「ドライブレコーダー取付け4【スイッチのブラケット作製】」に続く。
3. まとめ
ドライブレコーダーのカメラ用ブラケットの作製工程をまとめました。
今回はアルミ板の加工に加え、アルミ棒を加工して、ブロックを作製しました。
キット付属の台座を使用せず、シンプルな外観に仕上げました。
- 強度を考慮し、アルミ板(2mm)を使用
- 板を鋭角に曲げるには、先端を尖らせたフラットバーがあると便利
- パテや接着剤を使うと、焼付け塗装ができない
- アルミ棒からブロックを作ると、見た目をシンプルにできる