ここでは、電球バルブ(ハロゲンバルブ)から市販のLEDバルブへ交換するのではなく、LEDバルブ自体を組み立てる方法をまとめます。
R125にはポジションバルブが2個使われており、バルブの形状はT10です。
LEDバルブを自身で組み立てるメリットは、以下の通りです。
- LEDを選べるため、ヘッドライトバルブの色に近づけられる
- 老舗LEDメーカーの部品を使ったバルブを安価に準備できる
- LEDが切れても、単品で交換・修理できる
この記事より、以下を知ることができます。
- LEDポジションバルブの組み立て方
| 作業日 | 2022 年 9月 24日 |
| 目的 | チューニング・カスタマイズ |
| Shop or DIY | DIY |
| 難易度 | |
| 作業時間 | 1時間 |
| 費用 | 1,350円 |
1. 使うもの

| No. | 名称 | メーカー | 型番 | 数量 | 金額[円] | 今回購入したもの |
| ST1 | ポジションバルブキット | LEDパラダイス | 6577 | 1 | 670 | ○ |
| 1 | はんだこて | 太洋電気産業 | PX-601AS | 1 | 17,600 | |
| 2 | ミニチュアニッパー | ホーザン | N-35 | 1 | 3,465 | |
| ST6 | 砲弾型LED(φ5) | 日亜化学 | NSDL570GS-K1 | 6 | 540 | ○ |
| 3 | セロハンテープ | – | – | 1 | 153 | |
| 4 | ミニチュアラジオペンチ | ホーザン | P-37 | 1 | 3,179 | |
| 5 | 安定化電源 | サンハヤト | DK-811 | 1 | (21,978) | |
| 6 | 熱収縮チューブ (φ2) | – | – | 1 | 74 | |
| 7 | ヒートガン | 白光 | 880B | 1 | (7,260) | |
| 8 | ドリル(0.7mm) | – | – | 1 | 956 | |
| 9 | ピンバイス | – | – | 1 | 890 | |
| 10 | 赤マーカー | – | – | 1 | 109 | |
| – | 配送料 | – | – | 1 | 140 | ○ |
| 57,014 | 1,350 |
2. LEDポジションバルブキット組立て(STEP1~18)
ポジションバルブキット

<ポジションバルブキット>
LEDパラダイスのポジションバルブキットを使います。
ただし、ロービームのLEDヘッドライト(6000K)の色に合わせるため、キット付属のLEDではなく、電球色のLEDを準備しました。
抵抗はんだ付け
それでは、作業に取り掛かります。

<抵抗はんだ付け>
抵抗をプラス側へはんだ付けします。
できるだけ基板に近い位置に付けないと、ウェッジベースに当たってしまいます。
リード線切断1

<リード線切断1>
余ったリード線を根元から切ります。
ダイオードはんだ付け

<ダイオードはんだ付け>
ダイオードをマイナス側へはんだ付けします。
ダイオードには向きがあるので注意します。
リード線切断2

<リード線切断2>
余ったリード線を根元から切ります。
LED比較
STEP 1に書いたように、電球色のLEDを準備しました。

<LED比較>
左: 白色…日亜化学 NSDW570GS-K1(キット付属)
右: 電球色…日亜化学 NSDL570GS-K1
順方向電圧・電流が同じなので、キットの構成を変えずに入れ替えることができます。
LED取付け
それでは、LEDを基板へ取り付けます。

<LED取付け>
LEDには向きがあるので、リード線の長い方(アノード)をプラスの穴に差し込みます。
そして、リード線を抵抗とダイオードにセロハンテープで固定します。
LEDを3個並べると外径が基板より大きいため、まっすぐ基板の上に置けません。
なので、外側へ傾けた状態を保つため、セロハンテープを使いました。
LEDはんだ付け

<LEDはんだ付け>
LEDをはんだ付けします。
リード線切断3

<リード線切断3>
LEDを付けた後、余ったリード線を根元から切ります。
そして、同じように2個のLEDも取り付けます。
LEDの曲げ

<LEDの曲げ>
外側を向いたLEDを、ラジオペンチや指で内側へ曲げます。
3個のバランスを見ながら少しずつ調整します。
点灯確認

<点灯確認>
安定化電源でLEDバルブに電気を流し、点くことを確かめます。
抵抗側にプラス、ダイオード側にマイナスにつなげます。
ダイオードがあるため、極性を間違えても壊れることはありません。
熱収縮

<熱収縮>
ショートを防ぐため、熱収縮チューブをダイオード側に付けます。
チューブの長さをおよそ7mm以下にしないと、ウェッジベースの内側に当たってしまいます。
ウェッジベース穴あけ

<ウェッジベース穴あけ>
リード線を固定する穴をドリルで開けます。
ピンバイスに付けた0.7mmのドリルで、ウェッジベースの端から約6mmの位置に穴を開けました。
プラスのマーク付け

<プラスのマーク付け>
プラス側が分かるようにするため、ウェッジベースの横に赤い印を付けました。
もっとも、車両側配線のプラス・マイナスが分からない場合は、付けてみて確かめるしかありません。
ウェッジベース付け1

<ウェッジベース付け1>
抵抗とダイオードのリード線をウェッジベースの穴に通します。
ウェッジベースの赤い印を付けた側に、抵抗を通します。
ウェッジベース付け2

<ウェッジベース付け2>
ウェッジベースから出ているリード線を折り返し、少し長めに残して切ります。
ウェッジベース付け3

<ウェッジベース付け3>
その後、ラジオペンチで、リード線の先端を曲げ、STEP 13で開けた穴に差し込みます。
基板とウェッジベースは特に固定していません。
組立てたLEDバルブ

<組立てたLEDバルブ>
このように完成しました。
3. まとめ
LEDポジションバルブキットの組み立て方をまとめました。
作業内容はバイクの整備というより電子工作ですが、はんだ付けなどは、電子機器の配線加工と同じ要領です。
- 市販の組立てキットがある
- LEDを選択できる
- ダイオードとLEDには極性があるため、向きに注意する
- LEDバルブのプラス側に赤マークを付ける
