リアブレーキ点検・清掃2【取付け】

整備記録「リアブレーキ点検・清掃1【取外し・清掃】」の続きです。

部品の洗浄を終えたので、部品を元に戻します。
取付け時に潤滑剤やグリスを適切に塗って、ブレーキピストン・ブレーキキャリパーの動きを円滑にします。
これらをやると、ブレーキフィーリングに差が出るので、体感してみましょう。

この記事より、以下を知ることができます。

  • ブレーキピストンへの潤滑剤塗布
  • ブレーキキャリパーへのグリス塗布
  • ブレーキパッドの付け方
  • ブレーキキャリパーの取付け方
作業日2023年 8月 12日
 目的メンテナンス・故障・修理
 Shop or DIYDIY
 難易度
 作業時間1時間
 費用2,461円
目次

1. 使うもの

スクロールできます
No. 名称 メーカー 型番 数量 金額[円]今回購入したもの
1メタルラバーCCIMR2011,152
2鉄やすり1417
3シリコングリスダイゾーニチモリN92011,428
4ピンポンチ (4mm)KTCPK-418512,167
5スーパーゾイルグリススーパーゾイルZG10012,418
6ヘキサゴンソケット (5mm)KTCBT3-05S11,045
7クイックスピンナKTCBE3-Q12,112
8トルクレンチ(小)KTCCMP02521(44,990)
9キャップ純正部品5D7-F5825-0011,309
10樹脂柄ドライバー (6mm幅マイナス)KTCMDM-1001(1,584)
58,6222,461

2. リアブレーキ点検・清掃2【取付け】(STEP1~23)

STEP

潤滑剤塗布

<潤滑剤塗布>

洗浄したブレーキピストンの全周に、潤滑剤を噴き付けます。

折角清掃したのにキャリパーにべっとり付着して…というか付け過ぎですね。
次回は、ピストンに塗り付ける等、塗布方法を変えた方が良いかも。

STEP

潤滑剤の馴染ませ1

<潤滑剤の馴染ませ1>

ブレーキピストンを指で押し込みます。

ブレーキピストンツールを使わなくても、指で押し込むことができました。

STEP

潤滑剤の馴染ませ2

<潤滑剤の馴染ませ2>

ブレーキぺダルを押して、ピストンを出します。

STEP 2と3を数回繰り返します。
はみ出した潤滑剤は、拭き上げます。
以前は、ブレーキラバーグリスを付けてから、同じような操作をしていました。

インターネットを見ると、この作業(揉み出し)に賛否があるようですが、経験的には効果絶大。
ピストンの動きが円滑になるのか、ブレーキのフィーリングがとても良くなるんですよね。(特にフロント)

想像ですが、ダストシール(外側のシール)に浸透し、ピストンの摺動抵抗が減るのかもしれません。

STEP

ブレーキパッドの面取り

それでは、取付けの準備に入ります。

<ブレーキパッドの面取り>

鉄やすりで、ブレーキパッドの端を軽く面取りします。

再組付け直後に、当たりが良くなるようにするおまじないです。

STEP

グリス塗布1

<グリス塗布1>

後方のスライドピンとパッドピンに薄くシリコングリスを塗ります。

STEP

グリス塗布2

<グリス塗布2>

ピンポンチにリチウムグリスを塗り、前方のスライドピンの穴の中に塗ります。

最初、ブレーキキャリパーブラケットの鉄のスライドピンと、ブレーキキャリパー内部の金属部が触れるものと思っていました。
しかし、書いていて気が付いたのですが、実際は表の樹脂部が触れているようです。
次回の整備時に、シリコングリスに入れ替えるかどうか考えます。

STEP

グリス塗布3

<グリス塗布3>

ピンポンチにシリコングリスを塗り、後方のスライドピンの穴の中に塗ります。

こちらは、鉄のスライドピンとゴムブーツの内径が触れます。

STEP

パッドスプリング取付け

それでは、取り付けに入ります。

<パッドスプリング取付け>

パッドスプリングを写真の向きに取り付けます。

STEP

ブレーキキャリパー取付け

<ブレーキキャリパー取付け>

  1. ブーツを溝に掛けて
  2. ブレーキキャリパーブラケットのスライドピンにリチウムグリスを塗り
  3. ブレーキキャリパーを取り付けます
STEP

ブレーキパッド取付け1

<ブレーキパッド取付け1>

外側のブレーキパッドをブレーキキャリパーブラケットの溝に乗せます。

STEP

ブレーキパッド取付け2

<ブレーキパッド取付け2>

  1. ワッシャーを挟み
  2. 後方のスライドピンを途中まで差し込みます

※ワッシャーを挟むのを忘れないように注意

STEP

ブレーキパッド取付け3

<ブレーキパッド取付け3>

  1. 内側のブレーキパットの溝をガイドに引っ掛け
  2. 指で上向きに支えながら
  3. 軽い力でブレーキキャリパーを押し下げます(パッドをパッドスプリングに押し付ける)
STEP

ブレーキパッド取付け4

<ブレーキパッド取付け4>

その状態で後方のスライドピンを押し込んで、ブレーキパッドの溝に差し込みます。

STEP

後方のスライドピン取付け1

<後方のスライドピン取付け1>

早回しを付けたヘキサゴンソケット(5mm)で、後方のスライドピンを締め付けます。

スライドピンのガイド部分に付いたグリスは拭き取ります。

STEP

パッドピン取付け1

<パッドピン取付け1>

早回しを付けたヘキサゴンソケット(5mm)で、パッドピン(2ヶ所)を締め付けます。

そして、ブレーキキャリパーブラケットをリアアームに取り付け、ホイールを取り付けます。

STEP

後方のスライドピン取付け2

<後方のスライドピン取付け2>

トルクレンチで、後方のスライドピンを締め付けます。(18N・m)

STEP

パッドピン取付け2

<パッドピン取付け2>

同じくトルクレンチで、パッドピン(2ヶ所)を締め付けます。(18N・m)

STEP

締め付けたスライドピンの状態

<締め付けたスライドピンの状態>

スライドピンに塗った、白いシリコングリスがはみ出しています。

作業前にグリスがはみ出していた理由は、塗った量が多かったからかもしれませんね。

STEP

キャップ新旧比較

今回、新しいキャップを用意しました。

<キャップ新旧比較>

左: 旧
右: 新

お値段、なんと1,309円、簡単に壊せない…
(壊すつもりはありませんが、きっとまた壊すでしょう。)

STEP

キャップ取付け

<キャップ取付け>

指でキャップを押し込みます。

STEP

パッドピンのプラグ取付け

<パッドピンのプラグ取付け>

マイナスドライバー(刃幅6mm)で、パッドピンのプラグ(2ヶ所)を取り付けます。

そして、ブレーキペダルを何回か踏み込み、しっかりとブレーキピストンをブレーキパッドに押し付ければ終了です
(これを忘れると、最初の交差点で本当に焦ります。)

STEP

ブレーキキャリパー清掃前後比較

それでは、清掃前後を比較します。

<清掃前>

キャップの穴が目立ちますが、そんなに汚れていませんでした。

<清掃後>

あまり変わりがないですね…

STEP

その後

肝心の「キーキー」音ですが、300km程走ったら、また鳴り始めました。
なんでだろう?

整備記録「リアブレーキフルード交換」へ続く。

3. まとめ

リアブレーキの取付け、潤滑剤やグリスの塗布位置、ブレーキパッドの付け方等をまとめました。

リアブレーキを円滑に動かすために、時々、清掃することをお勧めします。
R125は車検がないので、点検する機会は少ないかもしれませんが、ブレーキパッドを交換する時にやってみてはいかがでしょうか。

リアブレーキ点検・清掃2【取付け】のまとめ
  • 組立て前にブレーキピストンに潤滑剤を塗ることをお勧め
  • スライドピン・パッドピンにはシリコングリスを塗布する
  • スライドピンのキャップの突起部を折らないように注意する
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