いくつかの作業を経て、ガソリンタンクの取外し・取付けを繰り返したので、その方法と気が付いたことをまとめます。
ガソリンタンクを外すと、
- エアクリーナーフィルターの清掃・交換
- スロットルボディの清掃
- イグニッションコイルの交換
等が、できるようになります。
なお、ガソリンのホースを外す必要があるため、火気厳禁です。
また、燃料ポンプの作動直後にホースを外すと、ガソリンが飛び散る恐れがあるため、ゴーグルの着用をお勧めします。
この記事より、以下を知ることができます。
- ガソリンタンクの外し方・付け方
- ガソリンタンクの形状と外した状態
作業日 | 2023年 12月15日 |
目的 | メンテナンス・故障・修理 |
Shop or DIY | DIY |
難易度 | |
作業時間 | 30分以内 |
費用 | 0円(持っているものを使用) |
1. 使うもの

No. | 名称 | メーカー | 型番 | 数量 | 金額[円] |
1 | 燃料ホースコネクタープライヤー | ストレート | 19-118 | 1 | 3,440 |
2 | ラジオペンチ | KTC | PSL-150 | 1 | 4,455 |
3 | ホースプーラープライヤー | ストレート | 12-0003 | 1 | 1,750 |
4 | スライドヘッドハンドル | KTC | BHM3 | 1 | 2,970 |
5 | クイックスピンナ | KTC | BE3-Q | 1 | 2,046 |
6 | エクステンションバー (250mm) | KTC | BE20-250 | 1 | (2,783) |
7 | ビットソケット (10mm) | KTC | B3M-10 | 1 | 1,419 |
8 | ヘキサゴンビットソケット (5mm) | KTC | BT3-05S | 1 | 1,045 |
9 | トルクレンチ (小) | KTC | CMP0252 | 1 | (44,990) |
64,898 |

2. ガソリンタンクの外し方・付け方(STEP 1~24)
ガソリンタンクカバー外し
まず、ガソリンタンクカバーを外します。
詳しくは、整備記録「ガソリンタンクカバーの外し方」をご覧ください。

ガソリンタンクカバーを外した状態

<ガソリンタンクカバーを外した状態>
この状態から、作業を始めます。
燃料ホースコネクターカバー外し
まず、燃料ホースを外します。

<燃料ホースコネクターカバー外し>
燃料ホースコネクターを押さえる燃料ホースコネクターカバーを外します。
- 爪の部分を押して
- 上に持ち上げます
燃料ホースコネクター外し1

<燃料ホースコネクター外し1>
燃料ホースコネクタープライヤーで、
- コネクターの爪(2ヶ所)を押して
- 少し持ち上げます
このプライヤーはボタンの付いたコネクターを外すための工具ですが、今回、たまたま使うことができました。
なお、指で外せるのならば、それがベストだと思います。
燃料ホースコネクター外し2

<燃料ホースコネクター外し2>
コネクターを持ち上げて外します。
Oリングの密着力があるため、少し硬いです。
コネクターを外した時に、ガソリンが飛び散ることはありませんでした。
前日からイグニッションスイッチをONにしていなかった(燃料ポンプに通電していなかった)ので、燃圧が下がっていたのかもしれません。
なお、車体の右側にガソリンタンクと同じ位の高さの台を準備できるのならば、燃料ホースを外す必要はありません。
燃料ホース外し

<燃料ホース外し>
ガソリンタンクの右側から、燃料ホースのグロメットを外します。
燃料ポンプコネクター外し

<燃料ポンプコネクター外し>
左: 燃料計のコネクター
右: 燃料ポンプのコネクター
を外します。
- レバーを押してロックを解除し
- コネクターを引っ張って外します
燃料オーバーフローホース外し

<燃料オーバーフローホース外し>
ガソリンタンク左側から、燃料オーバーフローホースを外します。
- ラジオペンチ等でクリップを押し下げ
- ホースプーラープライヤーで、ホースを外します
オーバーフローホースと配線外し

<オーバーフローホースと配線外し>
ガソリンタンクから、
- 燃料オーバーフローホースのグロメット
- 燃料計・燃料ポンプの配線
を外します。
純正部品のグロメットは、ガソリンタンクの溝に収まらなかったので、市販品に交換しています。
詳しくは整備記録「ガソリンタンク回りのグロメット・キャップ交換」をご覧ください。

盗難警報機のブザー配線外し

<盗難警報機のブザー配線外し>
ガソリンタンクの上に盗難警報機のブザーを付けているため、その配線も外します。
ワッシャー外し
次に、ガソリンタンク本体の取外しに取り掛かります。
ガソリンタンクは前方のシャフト(1ヶ所)と後方のボルト(2ヶ所)で固定されています。

<ワッシャー外し>
前方のシャフトに付いているワッシャーを取り外します。
シャフト外し1

<シャフト外し1>
ソケット(13mm)を付けたT型ハンドルで、シャフトを外します。
シャフトの先端がソケットの内側に当たるので、やや深さのあるソケットの方が良いです。
シャフト外し2

<シャフト外し2>
シャフトを持ち上げる際、下にあるワッシャーも忘れずに外します。
ボルト外し

<ボルト外し>
ヘキサゴンソケット(5mm)を付けたT型ハンドルで、後方のボルト(2ヶ所)を外します。
ブラケット外し

<ブラケット外し>
ボルト・ワッシャー・カラーを落とさないよう、ブラケットを持ち上げます。
カラーはグロメットに残る場合があるので、紛失に注意します。
ガソリンタンク取外し

<ガソリンタンク取外し>
あとは、ガソリンタンクを持ち上げて、外します。
ガソリンが少ない状態で作業した方が軽くて良いですね。
外したガソリンタンク

<前方から>
樹脂製のタンクだと錆が発生せず、鉄製のタンクよりも取り扱いに気を遣いません。
オークションに出品されているR125の説明で、「タンク内に錆なし」と書かれていると、確かに錆びはないなと思ったりします。(笑)

<後方から>
形のせいか、重心のせいか分かりませんが、左側に傾きます。
もしかして、サイドスタンドのある左側に意図的に重心を寄せている?
ガソリンタンクを外した状態

<ガソリンタンクを外した状態>
この状態ならば、エアークリーナーボックスやスロットルボディの整備ができます。
カラー取付け
それでは、取付けに取り掛かります。

<カラー取付け>
ガソリンタンクをフレームに乗せ、後方のグロメットの中に予めカラーを入れておきます。
私の車体は、カラーは前寄りに付いていました。
そして、前方のワッシャー・シャフトを仮締めします。
(詳しくはSTEP 13をご覧ください。)
ブラケット締付け

<ブラケット締付け>
後方のブラケットを仮締め後、ヘキサゴンソケット(5mm)を付けたトルクレンチで、ボルト(2ヶ所)を締め付けます。(10N・m)
シャフト締付け

<シャフト締付け>
ソケット(13mm)を付けたトルクレンチで、前方のシャフトを締め付けます。(10N・m)
ホース他取付け

<ホース他取付け>
左側:
- 燃料オーバーフローホース
- 燃料計・燃料ポンプの配線
をタンクに固定し、タンク及びコネクターにつなぎます。
右側:
- 燃料ホース
をタンクに固定し、燃料ホースコネクターを差し込みます。
真ん中:
- 盗難警報機のブザーの配線
をつなぎます。
燃料ホースコネクターカバー取付け

<燃料ホースコネクターカバー取付け>
最後に、燃料ホースコネクターカバーを燃料ホースコネクターに差し込み終了です。
あっ、写真に指が写ってますね。(笑)
ガソリンタンクカバー取付け
あとは、ガソリンタンクカバーを付ければ終了です。
詳しくは、整備記録「ガソリンタンクカバーの付け方」をご覧ください。

3. まとめ
ガソリンタンクの外し方・付け方をご紹介しました。
思ったよりもガソリンがこぼれなかったので、心穏やかに作業できました。
ただし、何度も繰り返すと、燃料ホースコネクターの爪が壊れそうで、少し心配です。
- 燃料ポンプの作動直後にホースを外すと、ガソリンが飛び散るかもしれないので、ゴーグルを着用することをお勧め
- 燃料ホースコネクタープライヤーで、爪を押すと、簡単にコネクターが外れる
- タンクの後方を固定するカラーの紛失に注意