ステップ・ペダルの点検・清掃

目次

1. 部品を外して点検・清掃します

整備記録「ステップ・ペダルの外し方」の続きです。

R125に乗っていて、

  • ブレーキペダルの動きがスムーズでない場合、グリス切れかもしれません
  • ステップ周りからカタカタ音がする場合、ボルトが緩んでいるかもしれません

そのような兆候が少しでも見られたら、ステップ・ペダルを点検されることをお勧めします。

この記事より、以下を知ることができます。

  • ステップ・ペダルの構造
  • 外したブレーキペダルの点検ポイント
  • 割ピンの代替方法
  • ペダル・ステップの組立方法
作業日2021年5月30日
 目的メンテナンス・故障・修理
 Shop or DIYDIY
 難易度
 作業時間3時間(コーティングの乾燥時間は含まず)
 費用0円(持っているものを使用)

2. ステップ・ペダルの点検・清掃(STEP 1~13)

STEP

リターンスプリング外し

さらに、部品を外していきます。
以下、断りがなければ、右ブラケットの写真となります。

<リターンスプリング外し>

スプリング外しで、リヤブレーキペダルのリターンスプリングを引っ張って外します。
外すとペダルはカタカタと動きます。

STEP

ステップ外し

<ステップ外し>

ヘキサゴンソケット(8mm)を付けたスピンナーハンドルで、ステップを固定するボルトを緩めます。
ねじロック剤が付いているので、少し硬いです。

左ブラケットも同じように外します。

STEP

外したブラケット・ステップ

<外したブラケット・ステップ>

上: 左側
下: 右側

左側にはペダルがない分、カラーが入っています。
ステップの部分もさらに部品を外すことはできますが、コーティングをしないので、ここまでにします。

外した部品を確かめたところ、

  • ブレーキペダルのリターンスプリングに伸びはない
  • ブレーキペダルの穴にグリスが残っていて摩耗はない
  • ブラケットの曲がりもない

ことから、問題なく使えそうです。

STEP

ボルト清掃

<ボルト清掃>

ステップを固定するボルトにねじロック剤が付いているので、カッターとワイヤーブラシで落とします。

STEP

部品洗浄

<部品洗浄>

カーシャンプーで、外した部品を水洗います。

別作業で外したスプロケットカバーも一緒に洗いました。
ステップはグリスが完全に落ちてしまうのを避けるため、拭き掃除に止めました。

STEP

コーティング

次にブラケットとペダルをコーティングします。

<コーティング>

ペーパークロスに付けたコーティング剤を、薄く延ばすように部品全体に塗布します。
その後、乾いたペーパークロスで、コーティング剤を慣らして、乾燥させます。
これを、日を開けて、3回繰り返しました。

STEP

割ピンとRピン

組み立てに入る前に、一工夫します。

<割ピンとRピン>

左: 割ピン
右: Rピン

リヤブレーキペダルのピンの抜け止めには割ピンではなく、Rピンを使います。
なお、Rピンの方が取付け・取外しは直ぐにできますが、簡単に外れるリスクがあります。

(Rピンの取り付けは、次回の整備記録「ステップ・ペダル付け方」にて行います。)

STEP

ステップ加工

さらに、Rピンが無くならないよう、ステップにワイヤーを通す穴を開け、ワイヤーでくくることにします。

<ステップ加工>

ドリルで、ステップの突起部分に1.6mmの穴を開けます。

STEP

加工後

<加工後>

こんな感じで、穴を開けました。
多少中心からずれていますが、私が開けた穴としては上出来です。(笑)

STEP

グリスとロック剤塗布

それでは組立てに入ります。

<グリスとロック剤塗布>

  1. ステップのブレーキペダル取り付け部とスプリングを引っ掛ける部分にグリスを塗ります

ステップのブレーキペダルを通す部分は、グリスが切れてしまうと、ペダル側の穴(アルミ)が摩耗し、ガタが出ます。

  1. ステップを固定するボルトにねじロック剤を塗ります

走っている時の振動等で、ステップが緩むのを防ぎます

STEP

ブラケット組立1

<ブラケット組立1>

ワッシャーの付け忘れや取り付ける位置を間違えないように、注意して部品を組み付けます。

なお、ステップには位置決めの溝があるので、ボルトの締め付けにより回転しません。

STEP

ブラケット組立2

<ブラケット組立2>

トルクレンチで、ステップを固定するボルトを15N・mで締め付けます。
その後、スプリング外しで、リヤブレーキペダルのリターンスプリングを取り付けます。

左ブラケットも同じように組み立てます。

STEP

組み立てたブラケットとシフトペダル

<組み立てたブラケット+シフトペダル>

きれいになりましたが、清掃前の写真と比べると、あまり違いはない気も…

(整備記録「ステップ・ペダルの付け方」へ続く。)

3. まとめ

点検した結果、部品に問題はなく、無事、再使用することができました。
ブレーキペダルのグリスも入れ替え、ステップも確実に締め付け、気分を一新できました。

ステップ・ペダルの点検・清掃まとめ
  • 割ピンの代わりにRピンを使用できる
  • ステップのブレーキペダルを通す部分にグリスを塗布する
  • ステップを固定するボルトにねじロック剤を塗る

使ったもの:

スクロールできます
No. 名称 メーカー 型番 数量 金額[円]
1スプリング外しキジマ302-20211990
2ロングスピンナハンドルKTCBS3L15,907
3へキサゴンビットソケット (8mm)KTCBT3-08S11,012
4ワイヤーブラシ1(300)
5ホイールコーティングクルーズジャパンtirewheelcoating-00114,600
6Rピン1(300)
7ドリルの刃 (1.5mm)三菱マテリアルBSDD01601571
8電動ドリルボッシュGBM13RE120,800
9ねじロック剤ロックタイト2431870
10リチウムグリススーパーゾイルZG10012,420
11トルクレンチ (小)KTCCMP02521(44,990)
82,760
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