以前から、愛車をいたずらや盗難から守りたいと考えていたので、防犯グッツには興味がありました。
インターネットを見て、後付けの盗難警報機(プロテック製/CS-550M)があることを知り、これは良いと思い購入しました。
作業を始める前に盗難警報機の取り付けについて下調べをしましたが、詳しい情報を得られませんでした。
考えてみれば当たり前で、具体的に書いてしまうと、そのバイクの盗難防止の意味が無くなってしまいますよね。(笑)
そこで、
- 盗難警報機の取り付けを検討している方の参考になればとてもうれしい
- 装置・配線はカウル・パネルに隠れているので、大丈夫だろう
- 多くの方がこの記事を目にすることはないのでは(?)
と考え、4回にわたって取り付けまでの手順をまとめます。
1回目の今回は、取付け方法を検討します。
この記事より、以下を知ることができます。
- 盗難警報機の取付けについての指定と取付け可能な場所
- 盗難警報機の構成部品の取付け位置一例
作業日 | 2021年11月15日 |
目的 | チューニング・カスタマイズ |
Shop or DIY | DIY |
難易度 | |
作業時間 | 3時間 |
費用 | 12,758円 |
1. 使うもの

No. | 名称 | メーカー | 型番 | 数量 | 金額[円] | 今回購入したもの |
ST1 | 盗難警報機 | プロテック | CS-550M | 1 | 12,758 | ○ |
1 | 安定化電源 | サンハヤト | DK-811 | 1 | (21,978) | |
2 | 結束バンド (リピートタイ) | ELPA | KBR-N200010(BK) | 2 | 312 | |
3 | ビニールテープ 白 | – | – | 1 | 84 | |
35,132 | 12,758 |
2. 盗難警報機取付け1【取付け方法検討】(STEP1~16)
作動確認
まず、警報機が動くか確かめます。

<作動確認>
安定化電源で、警報機に12Vを掛けます。
オレンジ色の配線がイグニッションのON・OFFを感知する線なので、プラス電源に付けたり・離したりして、作動させました。
警報機をセットしたことを示すサイレンの音が、結構大きくてびっくり。
本体取付け位置検討1
次に、盗難警報機本体を取り付ける位置を検討します。
取扱説明書にある取り付けに関する指定は、
- 上下がある
- 水の掛からない場所に置く(防水ではない)
- 配線が下向きになるように置く(水が内部に入らないようにする)
- サイレンの近くに置かない(サイレンの振動で無限ループに陥る)
と、ありました。
上記を満たせそうな場所は、
- タンクカバーとタンクの間
- シート・シートカウルとマッドガードの間
となります。
また、個人的には取り外す機会があるボックスやマッドガードには付けず、フレームに付けたいと考えました。
実際これらを加味すると、取り付けられる場所はかなり限られてくると思います。
リアカウル・パネル等取外し
では、実施に取り付ける位置を探していきます。
最初にリアカウル・パネル等を外し、さらに作業性を考え、ボックスまで外します。
(詳しくは整備記録「リアカウル・パネル等の外し方」をご覧ください。)

本体取付け位置検討2

<本体取付け位置検討2>
候補1:エンジンコントロールユニットの隣
ここが本命だったのですが、本体がフレームに当たってしまいました。(残念!)
あ~、どうしよう。
本体取付け位置検討3

<本体取付け位置検討3>
候補2:リーンアングルセンサーの下側
次にフレームではありませんが、リーンアングルセンサーの下側(ボックスの下側)を考えました。
外からは全く分からない位置。
シートやタンデムシートを外しても分からないので、本人も取り付けたことを忘れそう。
しかし、残念ながら、リヤカウルがわずかに当たってしまいました。
もっとも、水が多少入りそうなので、ここは厳しかったか…
本体取付け位置検討4

<本体取付位置検討4>
候補3:エンジンコントロールユニットの上
もう、ここに決めました。(笑)
少し手間がかかりますが、ブラケットを作ってコントロールユニットの上側に設置します。
コントロールユニットの近くは気分的に良くないのですが、盗難警報機はエンジンが止まっている時に働くものなので良いかな。
作製したブラケット

<作製したブラケット>
いきなりですが、こんな感じで、アルミ板を使ってブラケットを作製しました。
エンジンコントロールユニットをまたぐ形でブラケットを設置し、低頭ボルト(2個)で固定します。
(詳しくは次回の整備記録「盗難警報機取付け2【ブラケット作製】」をご覧ください。)
配線図
次に、配線の取回しと、サイレン・LEDインジケーターランプの取付け位置を検討します。

<配線図(取扱説明書抜粋)>
配線は以下の4つとなります。
- 常時12V(電源線)プラス・マイナス
- イグニッション
- サイレン
- LEDインジケーターランプ
配線の接続先
STEP 8の1, 2については、以下につなげます。
1. 常時12V
バッテリーの裏側まで配線を引き込みます。
2. イグニッション
ヒューズ電源につなげます。
(詳しくは整備記録「イグニッション電源の取出し」をご覧ください。)

盗難警報機仮付け
それでは実際に盗難警報機本体を車体に仮付けし、配線の取回しを決めます。

<盗難警報機仮付け>
盗難警報機本体を結束バンドでブラケットに仮付けし、車体左側のメインハーネスに沿わせてバッテリーの裏側まで通します。
配線の分岐1

<配線の分岐1>
STEP 9の2.イグニッションの配線を分岐させます。
識別として、分岐の前後に白いテープを貼り付け、分岐する位置と配線が分かるようにします。
配線の分岐2

<配線の分岐2>
次にSTEP 9の3.サイレンの配線を分岐させます。
ハーネスプロテクター

<ハーネスプロテクター>
電源関係の配線がまとめられているハーネスプロテクターを、矢印状のかえしを外して開きます。
この中にSTEP 9の1.常時12Vと4.LEDインジケーターの配線を収めます。
具体的な取回しについては、取り付ける時に触れます。
ガソリンタンクカバー取外し
まずは、ガソリンタンクカバーを取り外します。
(詳しくは整備記録「ガソリンタンクカバーの外し方」をご覧ください。)

サイレンの取付け位置
それでは、サイレンの取付け位置を考えます。

<サイレンの取付け位置>
色々と悩んだのですが、ガソリンタンクの上に取り付けることにしました。
ここだと配線の長さが足りないため、150mm程、付け足す必要があります。
始めシート下に良い場所はないか探しましたが、サイレンは意外と大きく、納得のいく場所を見つけられませんでした。
LEDインジケータランプの取付け位置
最後にLEDインジケーターランプを付ける位置を考えます。

<LEDインジケータランプの取付け位置>
バイクを動かそうとした時に目に入る位置が良いと思い、メーターの右横に付けることにしました。
メータ配線に沿わせて車体側へ通しますが、配線の長さが全然足りないので、
- フロントカウル側: 180mm程付け足す
- バッテリー裏側⇔フロントカウル: 960mm程の延長配線を作る
ことにします。
3. まとめ
今回は、盗難警報機の取付けについて、考えました。
意外と制約があり、また、実際に取付ける位置を検討すると、取付けできる場所は非常に限られていることに気が付きました。
また、最近のスーパースポーツは、シート下の収納がほとんどなく、リアカウルの形状もコンパクトなので、電装品の設置は大変かもしれませんね。
一方、ご自身で配線加工ができのであれば、取付け位置を自由に決めることができます。
限られた条件の中で最適な場所を選び、設置することを楽しみましょう。
- 盗難警報機本体の取付け位置は、タンクカバーとタンクの間・シート・シートカウルとマッドガードの間が良さそう
- タンクの上にサイレンを設置すると配線の長さが不足する
- インジケーターランプをメーターの配線に沿わせると、配線の長さが不足する